匠の技 習得を手助け 世代間をつなぐ
技能伝承では世代間ギャップも壁になる。大手企業に動画の教材を納めてきたベンチャー企業フィールイメージ(安芸区)は、若手への技術始動に悩む中堅、ベテランの技能者を支える。「これほどつやって曲げるの」。同社の小林健一社長(39)がファイルを手に作業員に質問する。かつてマツダに勤め教育マニュアル作りに携わった経験を生かし、昨年から金属曲げ加工のハマダペンディングサービス(呉市)に通う。同社では職人気質の中で育った中堅以上が、20代にどう技術を伝えるか迷っていた。350社と取引するハマダの仕事は多種多様。金属板にかかる圧力を紙1枚を挟んで微調整するプレス技術を駆使する。だが、プレス担当の藤川義治係長(37)は「自ら聞き、まねして仕事を覚えてきた。教え方までは分からない」と明かす。一方、今の20代は職人気質の職場に戸惑う。双方の「潤滑油」となるのが小林社長の役割。まず若手から聞き取りを始めた。試行錯誤の途中だが、藤川係長は「外から人に入ってもらい、教えようという意識が高まった」と感じる。「多くの町工場が同じ課題で困っている」と小林社長。ものづくりの継承に商機を見出す。 2013年3月27日水曜日 中國新聞 朝刊掲載
2013年3月27日水曜日
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